考え方/気持ちの整理

ニューロダイバーシティとは?:発達障害ではなく、脳の多様性

ニューロダイバーシティ:発達障害ではなく、脳の多様性

右利きの人と左利きの人がいるように、ショートスリーパー/ロングスリーパーがいるように、人の脳は、生来それぞれに個性がある。それは人間が生物である以上、しごく自然なことである。

凸があれば凹があって、それぞれの個体でバランスを取っている。

そんな当たり前の多様性なのに、多数派の脳を「正常/定型」として、そうでない少数派の脳を「異常/障害」とするのは差別的で非生産的。

だから、「障害」ではなく「多様性」と捉えましょうという考え方です。

ニューロダイバーシティ(Neurodiversity、神経多様性)とは、

Neuro(脳・神経)とDiversity(多様性)という2つの言葉が組み合わされて生まれた

「脳や神経、それに由来する個人レベルでの様々な特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこう」という考え方

特に、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、学習障害といった発達障害において生じる現象を、

能力の欠如や優劣ではなく

『人間のゲノムの自然で正常な変異』として捉える概念でもあります。  

経済産業省「ニューロダイバーシティの推進について」より。https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/neurodiversity/neurodiversity.html

アメリカでは当たり前!発達障害は死語。

ニューロダイバーシティは、1990年代にアメリカで生まれた概念で、すでにアメリカでは浸透しており、説明不要の概念です。

私は米企業で働き、途中でアメリカの大学院を一応卒業しているのですが、その頃(15年位前)から、アメリカ人の口から「発達障害(Developmental Disorder)」という言葉を聞いたことがありません。

2022年の現代社会で、LGBTQの方々を「ホモ」と呼ぶくらい、とても不適切で違和感のある言葉です。

アメリカでは、「発達障害(Developmental Disorder)」は、ずっと昔から死語です。

にもかかわらず、このトピックについて、日本で会話をしようとすると通用する言葉は「発達障害」しかないので、使わざるを得ない状況。。。

とてもモヤモヤしています?

『ニューロダイバーシティ』是非浸透してもらいたいです。

浸透させましょう!

日本の10人に1人以上はニューロダイバーシティ児

古い文科省調査でさえ、10.7%がニューロダイバーシティ児

特別支援学校・特別支援級・通級指導の利用者 4.2% H29年度調査)

上記利用者ではないが、公立小中学校で複数の教師が「発達障害だと思う」と報告した児童 6.5%H24年度調査)

合わせて10.7%のニューロダイバーシティ児がいます。

この調査のポイント

さらり

大事なこと:

① 最新の調査でも5年前という古いデータ
今年新しい調査をするそうです。もっと増えていると思います。

②上記どちらにも入っていないニューロダイバーシティ児もたくさんいる
うちの息子はどちらにも入っていません。小学校は親の根性で定型風に適応させていた&中学は私立だからです。うちの息子のような子達を含めたら、数値跳ね上がると思います。

10人に一人というのは、左利きの人の割合とほぼ同じです。

産業界からも熱視線

  • Tesla社 Space X社の創業者であるイーロン・マスク
  • Apple/Pixer 創業者のスティーブ・ジョブス
  • Meta創業者のマーク・ザッカーバーグ

みんな大好きGAFAMの創業者は、ニューロダイバーシティ人揃いです。

楽天の三木谷社長もADHDを公言していますね。☜お母様の回顧録の出版切望?

こうした人(もともとは子ども)達が、外に出るたびに

「あなたは普通ではない病気なので、修正変更が必要です」

と連呼される(ように感じる)環境だったら、

果たしてGAFAMは生まれたでしょうか?

凹があるということは、凸がある。

その凸は企業/国の競争力強化につながるということで、世界の産業界からは熱視線を浴びています。

GAFAMは、ニューロダイバーシティ人材をむしろ優先的に採用しようとする取り組みをしていますね!

特に、日本は少子高齢化で労働人口が減っている/競争力が低下して貧乏国家化しているという事情から、この取り組みは急務なのです。

こうした背景から、経済産業省でも、ニューロダイバーシティの取り組みを推進しています。

この経産省の調査レポートには、愛を感じました。

ぜひ読んでみてください。

https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/neurodiversity/neurodiversityreport2021.pdf

天才ありきはしんどいからやめとこ? 大多数は天才ではないけど、魅力的な凸はある。その凸を育ててこ!

「GAFAMが・・・」と出しておいてなんなのですが、天才ありき路線はしんどいからやめましょう。

ニューロダイバーシティ人材は、ポジティブに捉えよう/盛り上げようとすると、感極まって「天才予備軍」路線(ギフテッド教育界隈ですね)に突き進んでしまいがちです。

ただ、ニューロダイバーシティでもそうでなくても、社会で大成して名を馳せるような天才はごく一握り。親の自分達も含めて、ほとんどの人は凡人ですよね。

凡人の中にも凹があり、魅力的な凸がある。その凸をその子のペースで育てていきましょうよ!

むしろ凡人の何が悪いの?
穏やかで楽しい大河の一滴、万々歳ですよ。

一番幸せよ? 私は凡人「が」いいし、そうありたい派です。

ニューロダイバーシティ→ギフテッドは、親が放っておいても自然とそのルートに乗っちゃうような子に任せておきましょう。

その路線ばかり強調されると、親も子もしんどいよ! 

子ども

ねぇ、ただでさえ生きづらいのに、勝手に美談にして、ハードル上げるのやめて。。。しんどいわ。

さらり

ただでさえ大変な育児に、特別な才能を伸ばす能力開発責任者タスク加えないでもらえますか。。。しんどいです(ゼーハー)

良いことない?

うん、やめよう!

とはいえ、育てる親は大変? 日本は対応が遅いので、育てる親が自助努力で埋めている現状。

現状は、日本の対応は追いついておらず?支援が後手に回っていますので、その歪みは、各家庭のママ/パパが、自助努力で頑張って埋めています。

凹があれば凸がある。凸があれば凹がある。

凹凸がなだらかな子供を前提に作られている教育システムに、パンチの効いた凹凸のある子を乗せていくのはとても大変です。

  • 普通の育児本、全く参考になりません (๑•̀д•́๑)キリッ
  • 家庭内の惨状、人に話せません (๑•̀д•́๑)キリッ
  • 自分の時間、持てません (๑•̀д•́๑)キリッ
  • トラブル解決と日々の生活タスクが、休む間もなく押し寄せる無限テトリス生活です
  • 凸の開発以前に、凹と社会の調整だけで手一杯の疲労困憊です

興味があったら、読んでいただけると嬉しいです。

育成の経験値/ノウハウは、宝の山。なのに、各家庭内で閉ざされている

ニューロダイバーシティ親は、葛藤や涙や紆余曲折を乗り越えて、日々「目の前のこの子にベストな対応」を模索し続け、実行し続けています

至る所に孤独に奮闘している家庭があります。

その育成経験値/ノウハウは、皆が互いに知りたいと思っている
なんならGAFAMも、国も知りたい「お宝知識」です。

しかし、並大抵のことではないので、ダークサイドがあるのが自然というその性質から、なかなかエッジが効いた話が多くなってしまうため、 共有しづらいという事実。

お宝知識は、各家庭に閉ざされています。

ノウハウを、どんどん共有していきませんか?

ニューロダイバーシティ児の育成ノウハウ/経験値は、タンス預金と同じ状況で、もったいないなと思います。

貯蓄から投資へ!と同じ流れで、世に出して展開させて行けたら、辛いママ/パパにとっても、自分にとってもとても大きな助けになると思うんです。

共有しないともったいない!協力してノウハウ蓄積していけると、これからのND児/ND家庭の幸せな環境作りにきっと役立ちます。

だから、私はこのサイトを通じて、ノウハウ/経験値の共有の一助になれたらと願っています?